2009/10/27

甘柿は渋柿に変わる

板長より故郷から届いたという西条柿のお裾分けをもらった。この種の柿は基本的には渋柿だそうだが、渋抜き(容易にできるのだろうか?)されたものは甘くてとても美味しいのである。日本の秋を満喫。
柿は私の大好物。来春より庭に旨い甘柿を植えようと思うのだが、これがちょっと難しい。関東以北(寒冷地)では、せっかくの甘柿樹種も渋柿に変わってしまうというのである。不思議である。聞くところによると、未熟の柿は甘柿でも皆渋く、成熟につれて渋みが抜けて甘くなるそうだ。寒冷地だと渋みが抜けるまでの成熟に至らないから渋柿になってしまうと。では収穫を遅らせれば甘くなるのか?収穫後、しばらく寝かせておけば甘くなるのか?温暖化が進めば甘くなるのか?寒冷地でも甘柿になる種は無いのか?渋柿を渋抜きした方が手っ取り早いのか?
もう少し調査が必要である。

2009/10/25

お役人さんに纏わるよくあるお話

久しぶりに日本科学未来館へ立ち寄ってミルクを一杯。
「我ながらこの空間は良くできている」と自画自賛。かれこれ7年も前の作品ながら、その普遍的なコンセプトはちっとも古ぼけていない。どんな空間なのかは、是非一度訪れてみて下さい。(運営サイドへはノータッチなので、味や価格については残念ながらお勧めは出来ない。)
そういえば、設計時に聞いたこぼれ話しがある。この空間は、もともと自販機コーナー。カフェを作るには自販機を撤去しなくてはならなかったのだが、これが非常に困難を極めた。物理的には、何の障害も無いはずなのだが。一体何が問題なのかと内部関係者に尋ねると、こっそりとその理由を教えてくれた。この科学館(公共施設)にある自販機は、全て政治家マターだという。自販機業者に対して、政治家が個別に利権を与えているというのだ。本当か?何はともあれ、この自販機問題は程なく政治的な解決をみて、このカフェスペース工事に着工出来たのであるが。

2009/10/19

クリスマスケーキの上のイチゴは贅沢なのか?

スルメ烏賊が大きく安くなってきたので、塩辛作り。
肝は外して塩に漬け、皮をむいた身は物干し場へ。肝、身、共に水気をしっかり抜くことが重要。一日置いたら両者を合わせて丁寧に混ぜ合わせる。酒、味醂、唐辛子、胡椒、柚子、で味付けするのが我が家流。5日間程かけてしっかりと味を馴染ませて完成。
こいつを肴に辛口の日本酒を頂くのが至福の時。締めは、炊きたての新米にのせて。
季節の幸をしっかりと頂くこと、食の基本であり、何よりの贅沢。
一方、スーパーでは季節外れのものほど、高値で売られている。高価な物ほど有難がる消費者に支えられているのだから不思議だ。



2009/10/17

仏に至る山

至仏山を登った。尾瀬ヶ原の西側に位置する山。鳩待から一旦山の鼻まで降り、尾瀬ヶ原をちょこっと横目に見ながら登山開始。登山は平日、オフシーズンに限る。蟻の行列のような登山には興味がない。
急斜面、緩斜面、岩場、木道、とバラエティーに富んだ登山コースは整備も行き届いていて気軽に楽しめる。眼下に広がる尾瀬の湿原、それを取り囲む紅葉で覆われた山々。日が射し、雲に覆われ、雨、あっという間に雲は流れ、また日が射す。
尾瀬にある山だけに環境保護活動が徹底しているのだが、どこにでもマナーの悪い人間はいるものだ。周囲の植物を保護する為に、山の鼻からの登山道は狭く設定されており、登りだけの一方通行規制。ところが、ここを下ってくる輩が時々いるのだ。出会った不届き者は全部で四組。老夫婦や家族連れ。親が子連れで規則違反、いったいどんな子に育つのでしょう?後ろめたさを抱いての登山、いったい何が楽しいのでしょう?
私にとっての登山は心を洗う場だ。自分以外に頼るものの無い状態で自然(人の手は入っているものの、多くの登山客が毎年遭難する程度には十分に雄大な自然が残されている)と向かい合う。そこでは、お金も地位も価値を失う。人間によって作り出された社会システムから解放される束の間。裸の自分と向かい合う時間。

2009/10/10

黒柳徹子とアグネスチャンは似て異なる

近年、日本ユニセフ協会から募金を募るダイレクトメールが頻繁に届くようになった。自らの意思でユニセフへの個人情報提供を行った覚えは無いのに。
この日本ユニセフ協会(看板娘アグネスチャンは、ユニセフ国内委員会大使)、年間180億円程の募金(非課税)を集めるという。その内、ユニセフ本部へと渡る募金は約80%。残り約20%(36億円)もの金額は活動費という名目で日本ユニセフ協会で使われているようだ。一方、ユニセフ国際親善大使である黒柳徹子の開設する個人口座への募金は、100%ユニセフ本部へ届けられるらしい。
その使用用途を明確に伝えずに、募金の呼びかけを行っている日本ユニセフ協会の姿勢には大いなる疑問を抱く。予期せぬ目的の為に、皆の良心の募金が使用されてしまうのだから。
ちなみに、2001年には、26億円(募金で集められた貴重なお金)を投じて高輪に「ユニセフハウス」なる立派なビルが建設された。これは募金者の意志に適うことなのだろうか?
有意義な募金を行う為には、知名度や謳い文句に流されることなく、信頼の出来る機関、自らの意志に適した機関、を慎重に選ばなくてはならない。

2009/10/05

中身があれば派手な衣装はいらない

ジェニーホルツァー の ネイチャーウォーク という作品を訪れた。
山の中に無造作に置かれた石達。苔が生え、落ち葉に埋もれ、完全に自然と一体化している。何も知らない人にとってはただの石ころ、意志をもって観る人にだけその作品は姿を現す。これぞ自然の中に設置するに相応しい作品である。表層的な形状に頼らず、言葉の力だけで語りかける。知的で奥ゆかしいホルツァー作品。
対照的に、草間弥生の昨今の屋外作品は、なんて下品で身勝手なのだろう。自然景観を台無しにして自己主張をする。あんな醜悪な作品が、各地に設置されていることを思うとゾッとする。さらに、その作品にしばしば税金が投じられていることを思うと気持ちは穏やかでない。この手の、セルフプロデュースに長けた、公共プロジェクト御用達(&代理店御用達)のアーティスト?を、有名だというだけで盲目的に有難がるのはやめましょう、お役人さん。

2009/10/01

象は亀を食べる

稲穂が頭を垂れ収穫の季節になると、冷たい秋風に田を追われたカメムシ達が人の家へと侵入してくるのです。
刺激を与えると強烈な悪臭(半日は臭いがとれない)を放つカメムシ。手でつかんでも、棒で突いても、その悪臭(パクチーに似て美味しそうな臭いだという変わり者もいるが)を逃れることは出来ない。
そんな厄介なカメムシの撃退法をタイプ別に3つご紹介しましょう。①都会派の皆様には、ガムテープ作戦がお勧めです。5センチ程の長さに切ったガムテープ(クラフト紙製)をカメムシの背中にペタリ。ガムテープ粘着面の中心で優しくカメムシを捕えます。カメムシは何が起きたのか分からず、臭いを出すのも忘れて戸惑います。そこを手早くガムテープを斜め半分に折り(美しい二等辺三角形のワンタン状が理想的です)にし、隙間の無いようカメムシを密閉します。これでOK。ゴミ箱へ。②カメムシ発生量の多いカントリー派の皆様には、小瓶作戦。栄養ドリンク等の蓋付き小瓶を用意します。カメムシに静かに近づき、手早く一気に瓶の口でカメムシを捕えます。カメムシが瓶の中に落ちるやいなや蓋を閉じ、臭いを封じ込めます。思い切りの良さが大切です。カメムシで瓶が一杯になった暁の達成感はなかなかのものです。③殺生は出来ぬという、心優しい友愛派の皆様には、天敵作戦です。ゾウムシを沢山捕獲し、ペットとして愛情を注いで飼育しましょう。まずは、餌を与えずに少しダイエットしてもらいます。ダイエットもそろそろきつそうだなという表情が見て取れたら、家の中に放ってあげましょう。体の軽くなったゾウムシは、家の中をゆっくりと(まさに象のように)歩き回り、じわじわと仕事をしてくれます。でも、その仕事ぶりは決して見てはいけません。そうこうしているうちに段々とカメムシが減ってゆくでしょう。もし、ミイラ化したカメムシが落ちていたら庭先に埋めて供養してあげましょう。